旧 太極拳よもやま話 未分類

発条の啓示

2013年9月29日

 わたくしは現在、一般の方に呉式太極拳慢架を教えているところですが、速い方は慢架の最後迄の形を何となく覚えている位に習得にていますが、平均的には呉式慢架の2節に入ったところです。当然のようにそれぞれの太極拳があっては当たり前のことで、様々な原因で習得の程度が違っても道教哲学的考えでは何も問題がございません。そして、何より、20代より60代の方々が集まる一般の方々は槍を一本ずつ購入し、現在は呉式太極拳慢架の他に呉式太極拳二十四槍も同時に修練しております。わたくしはどちらかというともう少し太極拳基本をしっかりしてから武器でもと思ったのですが、皆様が私が教えているプロの方々以上に本当にやる気満々でその熱意が私を感動させ、形から入って太極的動きは少しずつ完成させていこうとのことに至りました。本当に頭が下がりますね。
 本日のレッスンでは呉式太極拳慢架の第二節を少しずつばらして見たのですが、慢架二節は腰のひねりや足のひねり、その他、足の爪先での蹴りと踵での蹴りも多く盛り込まれています。一人の学生さんが発条みたいに力を貯めて放していくのだろうかと訪ねられました。これは、自分の幼少期に師呉英華が用いた比喩とまったく同じですね。本当にびっくりですが、違う国で違う時代、そして、まったく違う年代の方の口から同じ言葉が出ることは一つの哲学的太極拳原理を私に教えてくれました。
 太極拳の世界に於いては、初心者であろうか大師でああろうか、皆が発展途上の一人にすぎません。道教的太極拳は常に進化します。初心者を蔑ろに出来ないことですね。
実は中国功夫は発条のような動きをするのは太極拳だけではありません。先日、心意六合拳の家元の方と少し交流があった関係で心意六合拳の練習を見させていただいたのですが、そちらでは体を縦に発条のように曲げては解き放つ力で一瞬の発勁を成し遂げていますね。太極拳の場合は激しく発勁をする流派もあるのですが、当呉式太極拳では柔化お重んじ、太極十三勢を最大限に引き出すことを重点にしておりますので、骨盤を動かず腰を出来る限り捻ることが基本拳の中に沢山、盛り込まれています。当然のようにこのような捻り開合と合わせて繰り出すと、哲学的太極的「勁」が初心者の方々も簡単に体験出来、これが現在、結果的に一般の方が「太極勁」の修練に熱心に没頭していることに繋がっていますね。
 呉式太極拳は揽雀尾や玉女穿梭のような骨盤を固定し腰だけを回す動きもあれば、左右分脚や野馬分?蝙のように頭と骨盤をほぼ固定したままで、体の真ん中の部分だけを捻る動きもあります。
 勿論、体が硬くて取り合えず骨盤を固定したら腰が回らない方も呉式太極拳修練は可能です。結果的に骨盤を左右にぶれなければ、腰が動いていなくても太極拳的相乗効果はありますよ。逆に骨盤が固定しておけばいつかは腰が自然に動くようになります。実際、90代の方も現在、特定の環境で呉式太極拳を修練しており、骨盤に対して腰の動きは少し出来ましたね。その方もかなり歩行困難からかなりの程度の歩行自立へと変わりました。
 この骨盤を固定しての腰の動きは実に多くの方に健康的な体をもたらしてくれていますよ。ただ、この文書を読まれ、普段は骨盤を動かしながら制定拳を練習している方は真似しないように勧めています。呼吸が激しくなったり、偏差を起きたりします。どうしても興味をお持ちでしたらご連絡ください。面談させて頂きます。

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