旧 太極拳よもやま話 未分類

寂しい道のり

2013年7月7日

皆様はあまり理解出来ないのも無理はありませんが、太極門本系になると誰もがかなり寂しいもので、その道のりは艱難辛苦そのものと言っても過言ではありません。太極拳は動きが遅く、他のどの拳法よりも練習時間がかかるし、伝統太極拳の多くは派手な動作がないし、格好付と言う点に於いてもあまり魅力的な拳法とは言えません。
 また、本系太極拳流派となると内容が豊かで太極武道家となると起きている間に練習に没頭する人も少なくありません。特に呉式や陳式のような練習内容が多い流派は練習時間が半端ではありません。呉式本系では公に教えているものだけでも通常の若者が約十年間はかかります。(伝統呉式太極拳慢架、伝統快架、推手十三式、活歩推手、太極乾坤剣、七星剣、太極刀九十九式、太極十三槍、太極二十四槍)陳式太極拳本系も大変ですよ。(老架一路、老架二路、新架一路、新架二路、綿拳、勁架、剣、刀、春秋大刀など)本系の若者は遊びの時間が中々取れないですね。わたくしも若い時があって年配者が師匠でした関係で彼女を探す時間なんかありませんでした。とどのつまり42歳で結婚を殆ど断念したところで適当に結婚致しました……。
 そして、太極拳本系の弟子のなると難しく哲学性に富んだ中国語の古文を読むこともはっきり言ってクタクタです。知り合いのドイツ人呉式本系弟子は呪文のような中国語古文の為に中国語を一生懸命勉強している姿を見ると誰もが感動します。日本人や韓国人の皆様は同じく漢字系ですのでまだ助かっていますね。しかも、難しい哲学的な太極資料は先生の説明がないと中々理解出来ないものもかなり多いですし、理論的資料を自分の練習に活かせることもあまり簡単な事ではありません。
 ということで本系弟子も少し気を緩むと先祖が残してくれた文化遺産を失わせてしまったこともしばしばです。私達も人間ですね。人間は遊び好きな高級動物ですよ。
 そして、文化遺産である伝統太極拳を継承していくにはこの私達だけではなく、皆様も責任がありますよ。私は呉式を出来るだけ沢山のわざを皆様に授けたいです。でも、皆様には寂しい思いもあまりさせたくないです。この矛盾している私も実に悩ましい者です。

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