旧 太極拳よもやま話 未分類

太極拳大師達の苦労、練習の厳しさ

2012年12月18日

 人類は確実に進歩してきています。古代の人間が一生懸命狩りをしなければ食べるものがないですが、何千年前には豚はあったのでしょうか?中国語ではいまだに猪という漢字を書いて豚との意味合いになっていますが、牛が大昔から道教の道士達の乗りものとの記載がありました。漢方薬では虎の骨を強いお酒に付けて五十肩や腰痛の特効薬として《本草綱目》にも記載されています。勿論、その虎を射止めるには強靭な弓をかなり強い力の持ち主でなければ開かないです。古墳から発掘してくる剣は重いものでは80キロだったりします。その剣を操る手も相当の大きさです。古代人は大きな体と信じられない力で生活していました。ただ、現代人のような起用さはありませんね。ピアノも弾けないしパソコンも打てません。生活の為に毎日が命がけです。
 近代になると人間は苦労しなくても生きていけるようになりました。でも、武道はいつの時代も人気があります。でも、近代人はなるべく苦労をしないで何かの凄い技を身に付けたいです。いかにも近代人ですね。太極拳に限っては多くの方は「健康」の為にやっているようですが、武道としてはそんなに人気がありません。となりの中国では何故か少林拳の方が人気があります。やはり速効性が求められますね。太極拳に関しては一定の出会いがあれば若者も目指すようななってきました。
 率直に申し上げますと太極拳を本格的にやると少林拳よりはかなりきついです。まず、所要時間が長いですね、そして同じ高さの姿勢を保ち、足を蹴り上がる時も軸足が曲がったままですよ。しかも、嘗ての太極拳大師達は本当にゆっくりゆっくり太極拳の基本拳を練習していました。特別に頑張ったのは楊式太極拳の初代のその次の3代です。創始者楊露蝉大師は別名の「楊無敵」がかなり有名です。その子の楊健候大師と孫の楊澄甫大師の3代は皆、努力家で有名です。楊澄甫大師は当呉式太極拳創始者の呉鑑泉大師と大の仲良しでした。一週間に3~4回は呉の家を訪ね、推手の交流をしていました。その祖父の楊露蝉大師は一日10数時間も太極拳を練習することでかなり有名です。わたくしはその爪の垢でも煎じて飲みたいですね。
 最近の若い中国人太極拳修練者があまり時間をかけて練習をすることはあまりしませんが、インターネット上で所謂太極拳理論を論じ合うことが好きにようです。最近は何故かその矛先が陳式太極拳に向けられています。例えば、陳式太極拳の名称は道教から伝わってきた太極拳の名称とかなり違うとか・・・。太極拳は少なくとも4000年の歴史があり、その長い歴史の中で少しずつ変化が生じても全然おかしくないです。他の流派の太極拳についてはかつて、太極拳大師達も口にしませんでしたね。わたくしはこのようなお時間があったら太極拳の練習をします。
 写真:左から楊露蝉大師、楊健候大師、楊澄甫大師です。
 では、練習して参ります。
 呉式太極拳研究会師範 沈剛 http://www.geocities.jp/goshikitaikyokuken/

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