旧 太極拳よもやま話 未分類

「形」から「意」

2013年5月13日

 「意」とは何かとのご質問はあとがたたないですが、中には所謂「意」がコントロール出来なく「気」の乱れを起こしている方も数多くいます。本来なら他流派の問題なのに私が論じるのも言語道断ですが、孔子の「四海之内皆兄弟也」という私の座右の銘が私を駆り立て、お答えをさせて頂きます。

 初心者は「意」を意識してはなりません。

 意は意識をしなければ無くなるものではありません。逆に意を意識しないと「意」は豊かになりますよ。

 「意」は決して悪い物ではありません。コントロール出来なければ気の乱れの元になります。

 「意」はコントロールしようと思っても中々コントロール出来ない物です。太極拳の高級段階に入ったらやっと出来るようになります。

 ということですが、形から入っていきましょう。そうすることで「意」は無くなることではありません。

 具体的な正しい形で「意」は確実に生まれています。但し、私達はなかなか「意」というものを感じることが出来ません。でも、感じなくてもよいです。何故かと言うと「意」はもともと、感じられるような感性的なものではなく、正しい形より導かれてくる理性的なものです。

 道教太極拳の中で殆ど形のない気功修練術がございますが、初級者の方には伝授致しません。原因は簡単です。「意」の乱れや「気」の乱れになるからです。

 「意」はついて来る物です。「意」は結果的に正しい「形」から結果的について来るものです。先人が創造した素晴らしい「形」の積み重ねた結果、良い「意」が実を結びます。大事なのは私達が先人に対する謙遜な態度です。

 先人とまったく同じ「形」をしなさい、とのような要求も非現実的な物です。せめて先人の「形」を正しく練習していく心を大切にして行きましょう。

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