旧 太極拳よもやま話 未分類

再び爛采花 を述べる

2013年6月21日

 太極拳本系である民間流派と道教流派の二つにはいずれ推手の最上レベルの「烂采花 」と言う「散手」があり、現在のところでは筆者の知っている限り、呉式と陳式本系の一部の者の中で修練され続けています。この「散手」と言う太極拳を実際に使っていく実践的な拳法ですが、結果から申し上げると太極拳の「十三勢」と言う「太極勁」(十三種類の動作ではありません)が身に付いていないと、中華武道用語ではただの「花架子」(見ていて綺麗だが使うものにならない)になってしまいますね。昨今のインタネットでは「烂采花 」の動画の一部も出ておりますが、型崩れも若干あって本系の中でも完璧に覚えていくことは至難の技ですよね。何しろ、ただの「烂采花 」動作でしたら少林拳にボロボロ迄たたかれますね。「十三勢」が体に染み込んでいなければ「烂采花 」の威力はゼロに等しいです。
 本系「烂采花 」は「十三勢」がある程度身についたとこで、十三種類の太極勁を総合的になり、一つの「鼓盪」と言う「太極勁」が生まれます。「烂采花 」はまさにこの「鼓盪勁」で修練します。師呉公藻の著作で「太極講儀」があり、その中でこのように「鼓盪勁」に付いて述べています:「氣沈、腰鬆、腰鬆、腹淨、含胸、拔背、沈肩、垂肘、節節舒解;動之、靜之、虛之、實之、呼之、吸之、開之、合之、剛之、柔之、緩之、急之;此種混合之勁,乃是鼓盪也。」体がかなり柔らかくならない限り無理ですね。
 確かに、この散手は本系の弟子も教わった者が少なく、従来神秘的な拳法とされて来ました。わたくしの流派でも「鼓盪勁」について何となく修練を重ねて理解の途中の人間が一応「烂采花 」を師より伝授されてきていますが、その数人を見ているとどちらも一日何回も基本拳を丁寧に練習する者ばかりです。
 「烂采花 」は殆ど人に見せることがないし、見せるものでもありません。
 昨今の中国のネット上では「烂采花 」と言う文字が沢山出ていて、中には公けに習得しているとのような宣伝もしています。これは絶対に有り得ない話しですよ。中国の太極拳市場は日本国を影響し続けて来たので日本の皆様にも予防しんをはって差し上げたいものですね。
 「烂采花 」よりもまず、「十三勢」を身に染み込みましょう。十三勢の中の一つの太極勁でも習得すれば推手が数段も飛躍するはずです。この頃、中国大地で太極推手をやっている者は多いですが、十三勢を身に付いているものがほんのひと握りです…。

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