本日の《内経図》は古代の方々が実際に内勁を修練する際に、かなり集中が出来た段階で所謂「心眼」で見た体の中の風景のようです。これはかなりの高いレベルの段階でありますが、例えば今から自己暗示で毎日のようにこのような風景を見るようにして内勁を修練すると間違いなく「偏差」が起きますのでご注意ください。
思い起こすと孫式太極拳孫剣雲先生より得た《練拳經驗及三派之精義》で言及した「動作練時,內中四肢融融、綿綿虛空……以後甚至於睡熟而內中不動,內外周身四肢忽然似空,周身融融和和,如沐如浴之景況……像在行止坐臥,四肢亦有發空之時,身中的情景異常舒暢……消除百病,精神有增無減。」の様な風景よりも、《内経図》はもっと高いレベルを示しているような気がします。私は最近になって、孫先生がおっしゃることが3度程ございましたが、やはり、一瞬でしたね。自分の集中が足りていないことがよくわかります。
楊式太極拳と呉式太極拳で伝わってきた楊式古譜と宋遠橋17世の《授秘歌》は実はほぼ同じ内容で伝わってきたことは近年の当派と楊式太極拳の研究で分かっています。
《授秘歌》が言っている「無形無象,全體透空;應物自然,西山懸磐;虎吼猿嗚,水清河靜;翻江播海,盡性立命。」はやはり無我夢中の夢世界のなっていますね。そして、楊式太極拳大先輩の楊澄甫先生が大好きな中国宋朝詩人である蘇軾氏の《前赤壁賦》ももしかして、楊澄甫先生の内経修練体験談かもしれないですね。「浩浩乎如馮虛禦風,而不知其所止,飄飄乎如遺世獨立羽化而登仙。」のような景色は太極拳の修練と人間の修練が両方出来ているこそ出来るようなものだと最近、感じています。
私ももっと人間的な勉強が必要ですね。