旧 太極拳よもやま話 未分類

道教の世界とこの浮世

2013年9月4日

 この頃、私の知人の太極拳先生達の複数より、太極拳教室の人間関係が悪いことを伺っており、実際、友人先生の教室を見学している真っ最中でも、練習内容に関して不満だったり、ある方が自己中心的なことを勝手にやったりすることも拝見したことがあります。また、色々な功夫仲間先生から研究会を立ち上げたばかりの私を気遣ってくださることも沢山ございました。人間関係が難しい、人が集まっているところだったら人間関係があります・・・など、昨今の日本社会ではどこの分野に於いてもこのような話しはもう日常茶飯事ですね。
 私が日本に来た当時のことお思い起こすと、一時自分は被害妄想に陥っていたに違いないでした。1990年代の初頭は日本はまだ今より景気がよく、アルバイト先の中華料理ではでは毎日のように満員で酒に酔う日々が続いていました。勿論、当時の自分は日本語がかなり苦手で、特に客人とオーダーを間違ったりすることはかなり多かったです。勿論、当時の日本人のお客さんより一番頻繁に言われたのが何故日本に来たのかとのご質問でしたが、私はいつも正直に日本は豊かだからとはっきり答えていました。後に日本経済がかなり落ち込み、私が永住を申請する際に入管の審査官に聞かれたことは1990年代のまったくの逆のことでした。「貴方は何故、日本にいようとするのか?現在の日本は貧しくなったよ。貴方の母国の方が上に行っているよ・・・」その瞬間、私は実に日本の不景気を実感しました。
 本日の四方山で私が日本人や日本社会を批判するつもりは一切なく、逆にこの浮世のすべての国を比べれば日本はまだ良い国であることはこの私が誰よりも一番よくわかっております。かつての被害妄想は一青年沈剛の未熟であり、現在ではもう見も心も鈍感になり、神経もかなり鈍くなり始めております。ただ、自分達がかつて、アルバイト先で社長さんに言われたことは「お前は言葉駄目だから、とにかく黙ってて手足を動かしなさい。そしたら雇ってやる・・・。」でしたので、いつの間にかこの変化に弱い私はyes manに成り切っていましたね。日本社会はパワハラという言葉が最近出来ていたのですが、この時代で「yes man]
を基本にやってきた私は切り替えにも時間がかかっております。いわば、私はKYにかかっていましたね。時代の変化は激しく、いつもその激流に流されないよう自身の社会レベルをアップしない限り、空気を読む力もなくなります。
 それぞれの社会的実力というものはご自分の余暇で読書をしったり、自分なりに社会的流れを予測したりしなければ、知らないうちにグループの中で浮いたり、自己中心的な行動をしたりして、その張本人は実はまったく気付いていないはずですが、日本の大学では学問以外に社会的実力は殆どお教えしません。このようなことは一人の成熟した人間になる為に、そして自分の為に誰でも社会的実力を身に付けておいてください。人間は自分一人で生きているわけではなく、必ず回りに色々な人間がいます・・・。貴方の社会的実力でグループを生かすことの大切さを養っていきましょう。
 道教の考えは実は簡単ですよ。
 第三十三章
 知人者智,自知者明。
 胜人者有力,自胜者强。
 知足者富。强行者有志。
 不失其所者久。死而不亡者寿。
 もう通訳する必要はないでしょう・・・。

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