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少林巨匠海灯法師の三つの願望

2013年7月13日

 昨日は数人の友人とお茶をし色々な武道の話しをしておりましたが、結果的に伝統と競技の双方の歩み寄りとのことを分かち合いました。昨日の四方山話のネタにもなったのですが、本日になって感じたのはこの私が歩み寄りを呼びかけても殆ど無意義ですね。
 実は1980年代に二回程面識がある少林海灯法師が伝統功夫と競技種目の歩み寄りを呼び掛けた次第でした。本日、私がyou tubeで海灯先生で検索をしたらかつて中国が撮影した記録映画が見つかり、早速、FACE BOOKでシェアーした次第です。皆様はおそらくご覧になっていると思いますね。中には伝統少林拳と競技少林拳の両方を記録しており、武道の基本が理解している方でしたら照らし合わせれば明々白々でありましょう。
 でも、本日は私が伝統と競技についてなにかの私見を言いたいのではなく、少林巨匠海灯法師が生きていた時に三つの願望を大変強く主張しておりました。
 一、各功夫流派が文化革命や他の原因で失いかけた伝統功夫の整理及び次世代に受け継がれていく努力を進めました。
 一、それぞれの流派の整理で余裕があれば、他流派との交流を助言し保守的な封建社会の仕切ったりの放棄を訴えました。
 一、文化財である中国功夫を惜しみなく、競技種目の方々へ伝統功夫の提供を実現したいとのことです。
 実際、彼の呼びかけに答えるように。多くの内家拳巨匠が集まり交流を深めました。わたくしも師呉英華、馬岳梁が海灯先生と交流の際にご一緒させて頂いた訳であります。そして、当時の少林寺という映画で一躍有名になったジェット・リも数回に渡り海灯先生の内功指導を受けていました。当時の競技種目の方々が皆、謙遜になり、民間功夫巨匠に弟子入りする者も多く現れました。
 海灯先生や馬岳梁、孫剣雲先生などはもうこの世にはいません。今日の私達が自分の流派しか知らないならば、正に「井戸の中の蛙」になってしましますが、かと言って毎日違う功夫をやっていたら人間の限度を超えてしまいます。
 歩み寄って極端を無くすこと、的を絞ってある程度の集中をこなすこと、いずれも道教孔子の「中庸の道」の思想し沿っておりますが、日本社会は孔子思想がよく反映されている国で有名です。
 何故か武道界が日本社会から遊離しているようでとても不思議に思ってやみません。
 たまにはFACEBOOKでの「いいね」がゼロのような記事を書きたいな~

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