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中国で武道における挑戦

2013年6月14日

 人種のせいか、中華民族というのは日本人よりも感情的で、人前では内面的な動きがとても読まれ易いにが事実です。負けず嫌いな人間は世界中どこの国にもいますが、修行を積み重ねることで強くなっていくことが一般的です。逆に中国人は一度交流で相手の実力迄いっていないと生涯、引き摺って修行を止めて隠れたところで歯軋りをするタイプが多いです。私は幼い頃から練習相手が強い者ばっかりで勝ったことは殆どないし、青年期から日本で生活し始めた関係でどちらかというと日本的な勝負感を持っておりますが、中国国内の武道修行者はおそらく、今日に至る迄伝統的な勝負感や面子感を持ち続けていることの如くと存じます。
 現在の私の生活基盤がこの日本であり、中国における武道事情を口にするのも些か不安がありますが、かつて、中国での20数年の生活の中では武道家に対する「挑戦」というものを沢山拝見していました。中国の当時の若者が数年の武道修行しかしていないのに数十年も修行を続けてきた武道家に挑戦していました。結果は私が言う迄もないでしょうが、さすがに負けた後に落ち込む者に対しては武道家達も心配りをしていました。中には挑戦という縁で武道家に弟子入りをした人間もかなり多いし、流派間の流れ迄もいろいろと伺っておりますがそれぞれの師匠は互いに挨拶を交わす程弟子たちの行き来を平然と受け止めていました。まさに偉人の風格ですね。
 また、中国という国に於いては多くの武道師範が公園で拳法をお教えします。そして、その公園に突然のように他の先生が現れると例えお弟子さんが取られていなくても嫉妬する師範がいます。勿論、各武道の直系は一般的に公園などの場では公に拳法を伝授しませんが、直系の弟子クラスになると公園伝授が多くなります。というわけで自然と流派感の不愉快な出来事も増えますね。でも、最後はいつも直系の最高レベルで挨拶をすればことは済みます。何だか日本人の皆様から見ていて滅茶苦茶だが、一応中国人なりの秩序とものは存在しますね。
 たまには、直系の大先生が練習不足と油断で若い奴にやられてしまうこともあります。そして、何故か流派全体が必ず大きな打撃を受けて、直系弟子ですら他の流派へと流れ込みます。このようなことは本当に一つの民族にとって情けない話しですね。靖国神社参拝に対する弾劾や日本領土に対する挑発行為は一見、まったく違うことに見えますが、国民性から見ると何となく関連していることに感じてしまいます。

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