謙遜と面子" /> 謙遜と面子 | 呉式太極拳研究会

旧 太極拳よもやま話 未分類

謙遜と面子

2013年12月11日

 このテーマについては世の中の誰でも語っていますね。特に宗教家の皆様ならほぼ毎日のように口にされます。これもそうですね。謙遜は人間の基本と美徳であります。が、東洋人の間では「面子」という表現があり(不思議に中国と日本が同じ)、西洋ではプライドになりますね。わたくし的に考えている謙遜とは面子やプライドを無くすことではなく、人間的な表向きの装いのような物で他人と一致しない時の対象法であります。まして、人間である以上、完璧に東洋的面子や西洋的プライドを捨てることは不可能に近いでしょう。これはおよそ競争社会が出来てから人間は生存していく為に不可欠な物だとの認識は人間学的で研究されています。競争であれば相手より自分の方が優れているところをはっきりと見せなければならないものでしょうね。でも、この他人より輝いている点の見せ方もまだじつに様々であります。
 太極拳研究会のわたくしですので中国人の面子観も多くの方々と語り合って参りました。でも、一言中国と言ってもじつに広大な国土と数多くの民族で共存している共和国ですので地域によっても人間性が大分変わってきます。同じ拳法でも東西南北と四つの流派で分かれることが多く、地域性とぴったりした拳法も数多く見られます。勿論、面子の様式も様々ですね・・・。一般的な中国人は自分の流派を宣伝することで頑張ります。他人に関してはあまり解らないのような口上をしますが、非常識で自分の流派以外が皆弱いとの発言も時折聞こえてきます。武道の分野ではあまりこのような傲慢な言葉をはしらせるといつかどこかで挑戦者が現れることは中国のみならず世界共通です。そして、今日に至る迄他流派が弱いと言った人間で挑戦されたケースで殆ど悲惨な結果になっています。勿論、交流で負けてしまうことですね。そして、負けたら落ち込んでいて門外不出して自己嫌悪状態が暫く続きますが、このまま亡くなってしまう人もいます。時折、交流で負けても鈍感で今までと変わらぬ身の振り方で通す人もいます。勿論、悪口は絶えずネット攻撃も繰り返しします・・・。このように東洋的面子が強い者は他人の面子を蔑ろする人間が多いが、一旦、自分や他人より弱いと知ると自分の面子が無くなったことで悔やみます。西洋人のプライドも傷付けられると自分自身を責めたりして悔やむ人が多いです。考えを変えるとその時、自分が他流派の悪口をした時に他人が受けた痛手、そして他人の面子を著しく傷つけたことを反省すれば、人間は悔やむのではなく、きっと悔い改めることに転じていくことでありましょう。
 日本も東洋の国ですが、恐らく東洋一早く西洋文化を取り入れた国ではないかとの呼び声が高いです。勿論、皆様がご存知の通り現在の日本は法治国家です。かつての武蔵と小次郎の時代で簡単に出来ていた決闘は今日では中々出来ませんね。武道の試合になると調印が必要になり、一定のルールを守らないと試合には出られませんし、体重別で体格の優勢もない試合が殆どです。武道の経営をしている方では当然の様に宣伝の基本である面子というものを如何に綺麗にすることが大切になってきます。商工会議所のプロのお友達がいて日本の宣伝法では内容の充実と多様性が求められるとの見解を示されたのですが、日本の武道では連盟に加盟するや多種多様な技が伝授出来ることで一つのポイントになります。これは日本的面子の立て方ですね。勿論、日本で太極推手で他流派との交流で倒したり、悔やんだりすることはあまり伺いませんが、何しろ日本国は我慢という美徳を持つ素晴らしい国ですし、他人を認めることも決して恥ではないことが普通です。外国人も日本に長く住んでいたら日本に沿ってやっていくしかない為、自然とこのような振る舞いになってきます。
 人間的に見ると何か負けた時、他人の方が優れていることがわかった時の態度でこの人間自身の生き方が決まってしまいます。その時に悔やむとその悔やみが自分の体を蝕み、他人への怨恨も増すばっかりです。その時に相手を認めればまずご自分が楽になります。そして、ご自分の面子を挽回する為には猛練習しかないではないでしょうか・・・。

CATEGORIES & TAGS

旧 太極拳よもやま話, 未分類,

Author:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

Links


上海鑑泉太極拳社サイト(中国語)


フル・コム山田英司氏による「本物の武術家が集い、様々な武術が学べ、先生と生徒だけでなく、先生同士も交流できるような武術のコミュニケーションスペース」です。2017年10月よりこちらでも指導中です

今井秀実師(呉式太極拳六代目弟子)による恵比寿・自由が丘・浜松の教室です。


表演選手を多数輩出している北海道の武術団体です。2016年より沈剛会長が定期的に指導に赴いています


非常に熱心な研究会会員の方による練習記録のブログです


当研究会会員の方による鍼灸院です。武術・格闘をされている方にお薦めいたします