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太極拳の最高級段階:鼓盪

2012年12月24日

 日本語では鼓盪とは、動揺させること、打ちふるわせることというふうに解釈しています。中国語古文も実は同じふうな意味合いになります。
 太極理論の中でも同じ表現を使ってきました。今回はこの鼓盪が太極の中での意味合いを説明します。というよりもこれは師馬岳梁の口述を、このわたくしの日本語力で出来る範囲のものに過ぎません。
 鼓盪とは:
 気を沈ませ、腰をリラックスさせ、お腹の中は清らかに、胸は出っ張らない、背中(頚椎、胸椎、腰椎)を伸ばし、肩を落ち着かせ、肘はなるべく体から離れないように、すべての関節が滑らかに伸ばされる様子。動いたり、静かであったり、幻だったり、実在だったり、吐き出しであったり、吸い込みであったり、開きであったり、閉じりであったり、パワーフルであったり、柔らかであったり、ゆったり動いたり、急いで動いたりする様子、このような混合しているパワーが太極の中では鼓盪と言います。これは心(脳)で意(意思)を動かし、意で気(体内の無形のパワー)を動かして、体に充満させる一つのプロセスであります。このプロセスの最終段階でやっと鼓盪のパワーが出来てきます。このパワーはすべて心(脳)で気を体に貫かせ、陰と陽の変化から来るものです。このパワーは台風にように、津波のように、流れる雲や水のように、鳶が空を飛ぶように、魚が水面から飛び出すように、兎が飛び上がり、鵠が飛び込むように、体内の気の動きは上下に急変化し、激しく見え隠れします。これが言わば、体内に充満した気(エネルギー)が「鼓盪」するとのことです。これは風や雲にも例えられ、本当に予測出来ない太極の最高級段階です。太極拳の推手の一番難しい技法で「爛采花」(別名采浪花)があり、すべて「鼓盪」のパワーで成り立ちます。相手を鼓盪させ、まるで小さい船が強い風に煽られるように、大波に捲かれ、方向が失い傾斜する様子。鼓盪のパワーを使えば、相手が自分で重心を失い終始、理解出来ないことになります。
 この鼓盪というパワーがなかなか習得出来ないですが、唯一のコツは正しい太極拳基本拳を沢山練習することですね。わたくしも時々急に鼓盪のパワーが現れたり、また急に消えたりしています。なかなか、安定出来ないですね。もっと基本拳を練習しなければならないです。
 呉式太極拳研究会師範 沈 剛

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