太極十三勢の解釈(本邦初)①

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太極十三勢の解釈(本邦初)①

2013年3月26日

 太極拳研究会立ち上げて早半年にんあたのですが、色々な物を世にネタ放しをして来ました。この頃は多くの太極拳愛好者(私が教えている幾つのグループと個人)より、呉公藻師の《太極拳講儀》より「十三勢」を説明せよとのご要望が相次いでいます。慎重に考慮しそれを答えることになりました。戸惑ったのは他ではなく、今までの十三勢の解釈とかなり違うことのみです。以下の十三勢の解釈は呉式太極拳の先代が保存して来た伝統太極拳の物であり、呉公藻は既に《太極拳講儀》という本を出版していますし、日本人の多くの皆様も持っていますが、中国語であることと太極拳的な説明がなされていないことで訳しても太極拳的訳でなければあまり意味がないですが、今回、思いっきりかつて我が師の馬岳梁と呉英華が説明してくれた通り(私の手写)を日本語訳にしてアップします。どうか、これに耳を傾けて下さい。
太極十三勢大儀
十三勢とは、中国伝統的な五行八卦の原理に従い、太極拳の十三種類の「勁」(合理的な力)の総まとめです。他に十三種類の型があるわけではありません。
五行とは、进(進む)、退(退く)、顾(気をつける)、?隣(覗き見る)、定(中定を決める)とのことです。外部の内部の二つの解釈があり、外形的には前进、后退、左顾、右?隣、中定のことです。内部的では粘、连、黏、随、不丢顶のことです。
八卦も外部と内部の二つの解釈があります。外部的には「四正四隅」(八つの方角)です。内部的には?政、?髄、挤、按、採、挒、肘、靠の八つの方法です。(これは多くの誤解が生じています。型ではなく太極拳独自の勁である)太極拳の外部で現すものは「勢」と言い、内部的では「勁」と言います。修練者は基本拳を根本的なものにすべし、推手でもって戦うべきであります。太極拳論はこう言います:太極拳の根っ子が足にあり、「勁」の出処は大腿と小腿、中心軸は腰、形は指で決めます。これは太極拳の一番深いものです。どうか心に留めてください。
五行の詳しい説明
五行は、金、木、水、火、土とも言いますが、太極拳の内部の「勁」で言うと粘、连、黏、随、不丢顶になります。これから一つずつ説明致します。
粘とは、二つの物が互いに粘着させられて持ち上げられたとのことです。しかし、これは直接持ち上げるのではなく、間接的に生まれたものです。「勁」と「意」を兼ねます。推手や戦う時に相手の体が大きく、力があって、足もしっかりしていて、実に体と重心を動かしにくい時に「粘劲」を使いましょう。これは相手が自動的に「中定」を失わせる方法です。まずは「意」で相手を探り、相手の気が上がり、意も全体的に上がり、当然、体が重くなり、足が軽くなり、自分で重心を失います。これは相手の反動力からくるもので、我は彼に従って手を撤回し「不丢不顶の劲」で相手を浮かせましょう。これが「粘劲」であります。粘劲はボールをたたいて持ち上げるようにも例えられます。たたいて持ち上げて、熟練した人は簡単に持ち上げられるしボールは手から離れないです。太極拳論はまたこのようにも説明しています。「粘は走(動くこと)なり、走は粘なり」
「意」とは仮想的というふうに解釈します。虚実(嘘と本当)の方法で相手の予測の裏をかき、相手の無防備なところを攻めましょう。例えば相手がかなりの実力者で守る一方で、攻めを恐れないとするが、誘惑には一番弱いです。我は何かの餌で相手を誘惑し、相手を守りから攻めへ転じさせます。当然、相手のパワーは分散されるが、我は相手の力を分断し攻めましょう。これは相手が自分で滅びたことであります。所謂、相手が守っていないところを攻め、相手が責められない体勢を作ることであります。修練者は常に体験し、時間が経てば自然に理解出来るでありましょう。

本系呉式太極拳特許である。許可無しでの転載がご遠慮ください。

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