旧 太極拳よもやま話

四正推手

2013年10月7日

今更、このようなテーマで超詰まらないと言われても仕方がないですよね。だって、四正推手は各太極拳連盟では「推手」そのものになり、民間の伝統太極拳教室では二年間かけて個人レッスンも含めて二年間が経っても結局、単推手しか教えていないとか、推手は今日に至る迄、この国では実に神秘的なベールに包まれてきたようですね。私が研究会を立ち上げ、プロ以外の一般人の方をも教えるようになってからは実に他の流派の太極拳を勉強している方より、推手のみを教えて欲しいとの御要望が多数寄せられました。私が呉式の基本拳も同時に勉強するとのお願いをしており現在のところではまだ他流はの一般人を教えていないですが、プロの方で推手を深く探求したい方は流派を問わずかなり来ております。勿論、研究会の一般の方々の多くもネットで呉式太極拳の多彩な推手技法と「四方山」に魅かれて、面談を申し込み3回の見学を申し込まれます。勿論、私は三回の無料見学後の去就についてはまったく自由にしていますが、大概、皆様が残っておりますね。これは推手のお陰と言っても過言ではありません。
では、本日はまた何故、このように基本中の基本である四正推手を言及するのだろうかとそこの貴方はきっと、こう呟きますね。
実は、四正推手程難しいものがないと思います。私は師馬岳梁とかなり性格が違い、時折師とまったく逆の教え方をしますが、当時、自分が四正手推手を練習し始めたにが14歳の時でした。即ち、太極拳慢架を修練してまる二年経ったところでしたね。そして、四正推手だけでも更に二年を過ぎたところでやっと憧れの呉式太極拳十三式推手の里粘肘や外粘肘の勉強になりました。勿論、これが私の不器用さがかなり目立っていることもありますが、師馬岳梁の考えでは違いました。基本である四正推手は長い時間をかけて訓練しなければならないものであることは、自分が呉英華太極拳の総教練に就任して人様を教えるようになってからやっとわかりましたね。四正推手は本当に難しいものですよ。
近代的円形推手は誰が一番最初に樹立したのかはさって置いて、呉式太極拳四正推手は一般的に極簡単な四つの動きで組み立てられていますが、この動き自体が本日のかなり頭がよい方に教えていたら、たったの十分で覚えてしまいました!本当にびっくりですね。だが、四正推手をきちんと出来る迄はもの凄い時間を要します。まず、四正推手では、相手様との「着かず離れず」の関係が最も難しいとされています。先般、ある都内の太極拳先生が私の所に訪ねられ、推手の勉強をなさりたいとのご要望を申し込まれたのですが、少し、四正推手をしたところでその方に聞かれました:「先生、何故このように軽いのでしょうか・・・」他のプロよりも違う意味で私の軽さについて、褒め言葉も疑問も様々です。
だが、この私の現在の推手ですが、師馬岳梁よりはまた遥かに重いですし、師がいつものように話してくれる呉鑑泉大師の推手なんかは、師馬岳梁よりももっと軽いとか、これは恐らく、体の全体が柔らかくて、常に相手様と皮一枚で繋いでいる状態だけでも、常に人様に動きについていけることでしょうね。そして、相手方のちょっとした緩急なども常に対応出来る「太極拳的感覚」が優れていなければ、このような推手をしても負けるだけです。次に四正推手の難しさは恐らく、「正」の字にあります。呉式の四正推手は骨盤や腰、肩や上腕の動きは最小限度の物であることを重んじています。そして、両足も出来る限り平行でなければなりませんので、他の流派の先生クラスの方でさえ大変厳しいものがありますね。最後に申し上げたいのが、「均」の字でありますが、これは太極拳であれば、基本拳にしても、武器にしても、推にしても例外がありません。太極拳というものはなるべくして同じスピードで行われることの大切さは私だけではなく、多くの方も同じことを言っているはずです。
四正推手は他の数数えられない推手手法の元となるものですので、くれぐれも大切にして練習を重ねましょう。

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