旧 太極拳よもやま話 未分類

人間関係

2013年12月23日

 若年期の私は年寄りの友達が多く、そして自分が対人関係で何かのトラブルに遭遇した時に相談を持ちかけていたら、人間関係はどこに行っても難しいのだといつものように言われていたことが記憶に残っております。今日になって人間関係が難しいと言ったら世界共通語ではないでしょうか。そして、人間で成り立っている国家同士の関係も簡単ではないこの地球ですが、人間と人間が互いにあまりよい関係ではないことは今日だけではないです。過去の世界史を見てみると原始社会から今日に至る迄人間の需要に合わせて実にそれぞれの時代にそれぞれの異なった人間関係の複雑さがあり、このような複雑な人間関係を避けようとしている人々がいます。道教の道士はそうですね。他の宗教では観想修道会の方々も出来る限り人から避けようとしています。そして近代社会の精神的な病の一つで自閉症と言う病気があり、西洋では対人障害との別名で知られています。道士や宗教家では神にすべてを捧げると言い世間との隔たりを正当化しようとしていますが、世界のどこの神様も人間を大切にしなさいとおっしゃっています。世間から離れることは非議出来ないし、その人が決めた生活様式なので当選のように尊敬したいです。でも、世の殆どの人間は浮世に生息するしかないですね。
 となると人間関係を良くしましょうよと、誰でもこう言いますが、人間関係がいっこうによくなりません。何故と問いだら「お前阿呆か、子供じゃあるまいし…」と、このように言われますね。まるで人間関係は当たり前に悪くなければならないようです。そもそも、私が感じている人間関係の難しさは競争社会から来ているのではないかと思います。謂わば個人と個人の利害関係で厳しくなると他人が敵対的存在になりますね。原始社会では獲物の為、今日では同業者を倒す為、社内でもライバルを倒せなければ上へ行けませんね。社内でライバルを作って互いに戦わせる大手会社もあります。国家公務員や地方公務員の世界では一応の常識を守っていれば安泰のようですが、少しでも異色的な存在だとすぐ叩かれてしまいますね。そして、日本的な表現では「出る釘が打たれる」のですが、出る釘とは大半は優れた能力を持つものか特定の分野のスペシャリストかに限りますね。謂わば人間の間で能力の差がある限り人間同士の戦いも終わることがないでしょう。日本では毎晩のようにお酒を飲む方がいますが、伺ってみると理由は嫌なことを忘れたいからだとか…です。お酒でお体を壊したり、お酒もタバコもやらない人間が肝臓を壊したりしてこのような複雑な人間関係で削り合うのですね。世界のどこの言葉も「宜しく」という表現がありますが、私的に感じている意味は「どうか便宜をはかってくださいよ…」ではないでしょうか。そして、いつものように盆暮れと言う方式も同じことではないですか。誰もが人間関係を悪くしたくないですが、他人と自分の利害関係が衝突した時(自分もそう)に人は自分の利益を考えることを優先する以上、人間関係は自然と悪化しますね。
 でも、日本では「まあ、いいか…」という表現が素晴らしです。勿論、この表現で多くの方を救いましたね。「まあ、いいか」とは本当はよろしくないが、相手の立場に立ってまたは独特な環境を考慮した上で仮によしとしましょうと言う発想です。「まあ、いいか」はかなりの寛容と忍耐が必要ですね。しかも、「まあ、いいか」と言う表現は自分が知っている言葉の中でも日本語にしかありませんね。でも、私は誰から「まあ、いいか」と言う表現を聞くとかなり恐くなります。何故かというと、あの人はかなり我慢しているからですね。自分は何かいけないことでもしたのでしょうかと…。
 「まあ、いいか」と言う表現はかなり道教的な表現になります。世の中許せる範囲で世界中の皆がこのように取り敢えずよしとしましょう、という位の人間力が人間関係の鍵になるかもしれないですね…。

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