実は人生というものにゆとりがあればいいなと、話しをしたかったのです。道教の道士の中で200歳近く生きていた者がいました。(気を鍛える養生術はあった時代、太極拳はまだ無かった)キリスト今日の歴史記録によると人類の祖先とされているアダンという人物が1000歳近く生きていたとか・・・(仮説にすぎないですが)日本は現在、世界一の長寿国です。中でも沖縄が長寿者が非常に多いようです。原因は様々ですが、道教的にはゆとりがある暮らしが大切にしています。ストレスから少々遠ざけること、繁華街から一方離れること、心(脳)の静けさを保つことだと推測出来ます。(これは難し過ぎて、自分もなかなか出来ないが)これは、もはや社会全体の努力が不可欠ですが、個人でも努力は限界も生じるはずですね。でも、出来るところのことは心がけしてやってみましょう。太極拳はもともと、このような環境を提供する古典哲学的文化遺産です。でも、これ以外の世界に於いても、老子が提唱していた「無為無争」を守っている分野もかなり多いです。座禅の世界、囲碁の世界、書道の世界・・・。
日本社会も現在、経済発展が失速し、命がけで仕事をする人が少なくなってきました。上司が少々厳しく教育するとパワーハラで訴えられていまいますね。勿論、これは国の経済力が低下し決して良いとは申し上げられませんが、一つ、無為無争的生活様式の試みとしてはよい時期ではありませんか。生活にゆとりを持ち、心静かな時間を楽しみ、いにしえより伝わってきた人間本来のあるべき生活を見付けにいきましょう。
真面目な太極拳はいいものですよ。