旧 太極拳よもやま話 未分類

人体の無限の可能性

2013年7月31日

 毎回のように太極拳という文化的拳法は無限であることはもう皆様が聞きなれているはずです。これは結果的に人体の無限の可能性に秘められていますね。これ以上色々と論じ合うと自然に神の世界の話が出てきますが、何しろ、日本は神の国であります。およそこの世のすべての出来事でのそ無限性に触れると人類はいとも簡単に神秘的な説明で丸めてしまいます。無限なものは神学的な角度では説明し易いからですね。
 人間の体は実に摩訶不思議で、数十年前にアメリカの黒人選手が人類史上始めて100メーター走で10秒を切りましたが、今日は日本人でさえ10秒切りそうです。現在の女子体操やフィギアースケート選手の技はおそらく20年前の男子選手よりも凄いです。現在、すべてのスポーツ種目で女子成績が男子に迫っている勢いはみえみえです。しかも、女子しかない種目もあり、私はこのようなことについて少々不満であります。
 本業である太極拳という文化遺産に戻りますが、速効性があまりないという欠点から、その無限性の認識もかなり限られてしまいます。柔道や空手のような攻撃性もなければ、中華長拳のような華麗さもありません。勿論、服装や競技太極拳のスポーツ性に満ちた演出でもって、昨今の大会では中華長拳に追いつく勢いもあったのです。但し、世界中の体操界に見られている日進月歩がかつても将来もないと思います。これもそうですね。太極拳は元々、スポーツではありません。
 但し、太極拳を人体という角度から見ますと実に無限の可能性が秘められています。これは人間が長い間に進化を続けてきたプロセスの中で培った独特な柔らかさです。人間は他のどの動物よりも綺麗に直立して、堂々と歩くことが出来ます。そして何より、人間の骨髄はほぼまっすぐであり、人間の美しい姿の保証でもありますね。勿論、現代人は骨盤を管理するだけで綺麗な体を手に入れることも可能になったし、下半身で一番弱い膝に関しても昨今の医学では多くの治療法が存在します。この世のすべての科学の発達によって、人類は自力で体を守ったり、敵から守ったりしなくなって来ました。勿論、太極拳的身体的能力というものはいつの間にか薄れてきています。かつての道教道士の皆さんは太極拳や小九天後功法などを不老不死の術として修練していましたが、今日は太極拳をしなくても皆、長生きしていますね。
 とのことで、太極拳も自然に趣味として親しまれてくることはいう迄もありません。
 但し、人類の世界観がどれ程変わるにしようが、人体の無限の可能性は不滅です。開拓者であれば、それを得ます。

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