わたくしはよく、商売に向いていないとよく言われています。但し、日本は中国大陸と違って伝統太極拳の研究会や教室は商売が上手く出来ないと本当に死活問題になります。その理由は一般的に競技太極拳が中国政府が認めている本物ということと、伝統太極拳の実力低下にあります。日本国という国で資格を大切にし国家レベルで認めている物を本物として預かることの安全第一的な風習は哲学的で、日々変化している社会の中に於いて不変の鉄則とも言うべき良い常識です。伝統太極拳実力低下は実に様々な原因があり、固定たる階級の個々の問題ではないことは少なくとも中国問題に詳しい方でしたらどなたでも理解しているはずですね。
但し、本日のテーマは商売と太極拳です。商売は儲けが無ければいけないわけですが、太極拳修練者はただ時間をたっぷり作って毎日のように沢山練習すれば、いつも言っている所謂「太極勁」が自然にみに付きます。勿論、これは太極拳を太極拳として修練する場合の話しですが、太極拳をスポーツとしてやっていれば話しは恐らく、違ってきます。一方、商売もかなり時間が必要ですね。市場の調査や分析、人様との人脈、得意先とのお付き合い・・・。結果、どちらも時間がかかることですね。もう一つの結果ですが、残念ながら、商売と太極拳は中々両立出来ないものです。経営者と師範が別々でしたら話しは違ってきますが・・・。
だが、となりの中国では太極拳家元の皆はこの頃、目を瞑っても金持ちや企業家はお願いするように上がります。理由は豊かになったから根本である体の資本を大切にする人が増えたそうです。勿論、スポーツとしての太極拳ではなく、太極拳としての太極拳ですが・・・。
ということになると、日本の伝統太極拳の発展は景気にかかっているのではないかと思いつつも、昨今の所謂伝統太極拳の実力低下は本当に懸念してしまう不安材料ですね。勿論、競技種目とあまり変わらない実力の伝統太極拳でしたらいくら本物だと避けんでも魅力を感じなければ仕方がないでしょう。
実際、多くの方より、貴方は太極拳の家元ですので中国に戻ったらもっとやり易いではないかと言われ続けておりますが・・・。
御免なさい。私の原点が日本ですね。妻も日本人ですし・・・。
商売人と太極拳修練者
2013年9月20日