旧 太極拳よもやま話 未分類

筋肉痛

2014年1月12日

 呉式太極拳を立ち上げて一年が過ぎたところですが、この一年間に多くの方より筋肉痛だっと訴えてきたことがあります。冷たいようですが、お体のどこかに無駄がある為筋肉が余分に働いてしまいます。私が12歳の時にはじめて呉式太極拳と出会って、毎日のように何度も基本拳を練習していた当時では学校の授業の時に鉛筆が持てない位に全身に渡る筋肉痛がありました。
師呉英華に伺ったところどうも普段で使っていない筋肉や筋が使われたせいのようでしたね。実は幼少期の私ですが本当に運動嫌いで体育の授業何かはかなりサボっていましたね。いきなり複雑な呉式太極拳をやりだすことで体は当然のように大改造させられていましたね。そして、私は後に快架や推手、そして色々な武器や太極拳散手に触れた途端もまた何とも言えぬ部分的な筋肉痛があり、現在でもどうしても浮世の事情で太極拳練習量は少しでも減ると何故か筋肉痛が伴います。そして、何より呉式太極拳は宋遠橋派道教太極拳の殆どを継承しており、他派と違い敢えてかなり不安定な体勢を求めたりもしている為、普段使っていない筋肉や筋、または関節の独特な部分への鍛えが要求されますね。思い起こすと幼少期に太極拳慢架を練習している際に、時々馬岳梁師が私の体の一部分を指一本で軽く触って太極拳のチェックをしてくれました。話しによると触ってすぐに倒れそうになると正しい太極拳だそうですが、逆に触ってもしっかり立っているのが問題だそうですね。ならば呉式太極拳が普段では有り得ないような筋肉痛が生じても全然おかしい話しではないです。
 ところで、最近では、研究会が太極拳慢架のチェックに入っており、正しい太極拳姿勢へと直すと多くの方より「気持ちいい痛みが走る・・・」とのご意見が増えています。自分は逆に少し心配気味になっており、痛みと言う言葉だとおいずれにせよう良いイメージではありませんね。でも、その方々に色々と聞き取りをしているところでは御身には何も異変が起きておらず調子が良さそうですね。取り敢えず一安心で一応見守って差し上げることにしておりますが、太極理論的に自分なりに分析してみたところでは、老化した筋や独特な呉式で伸ばされることで元の状態に戻ろうとしているのではないかと感じております。道教太極理論的で申すと人間は何歳になっても体の筋は伸びる者であって、言い換えれば人間は何歳になっても柔らかい体を手に入れることは可能ですね。勿論、筋でも正しい伸ばし方があり、しっかりした太極拳理論、長い間の太極拳修練経験、そして中国中医の理論がしっかりと把握している方でしたらこのように「気持ちいい痛み」と付く合うことが可能になります。私達はこのようにして現在、多くの方が調子が上がり、かつての腰痛や持病がある程度緩和されたとの実績も上げております。
 広い範囲で見てみると、体を動かすこと自体では筋肉痛がつきもののようですね。スポーツ選手では筋肉痛どころか現役を続けるかぎり怪我との戦いもさせられてしまいます。これは他でもなく、私達の体がじつに一日ずつ、一刻一刻と老化し続けれいることを逆らって体と脳が働いてくれるようと、私達自ら選んだ道です。その点ではお仕事もそうですが、一般の事務職の方では体をある特定の姿勢で働くと実に肩がこりますね。現在も数人の方にアドバイスをし働く時の姿勢を少しずつ変えているところでございます。当研究会は太極拳のみならず、実生活の中で一つ癖や習慣などにも注目しそれぞれの面で皆様のケアーを致していります。そして、中医や道教太極拳では解決出来ない場合もあり、こういう時は西洋医へと積極的にお勧めし私が勤めていた病院などの紹介もします。これは道教思想の中でもとても大切なことで自分の限界を認めることでございますね。
 人間は誰でも楽しくて痛みのない軽快な体を望んでいるはずです。あとは試してみればよいのではありませんでしょうか。首都圏では太極拳教室がじつに四千以上に分散してあり、きっと良い太極拳に出会うことを心より願っております。

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