当呉式太極拳は楊式太極拳小架と宋遠橋十七世継承の「三世七」太極拳より、呉鑑泉先生が編集したものであることは一般的に知られています。当時の楊式太極拳小架も現在では僅かな方々が修練しており、それに比べれば「三世七」太極拳を修練している方は本当に少ないですね。昨日、you tubeで一つの動画を見つけましたが、全然違うものでした。でも、「三世七」太極拳はそんなに神秘的なものでもありません。現在の上海鑑泉太極拳社が一般的に勧めている呉式太極拳慢架は「三世七」太極拳にかなり近くものであり、呉式を修練することで中国古代道教の太極拳にかなり近いものであることで知られています。
「三世七」は道教用語であり、人間が三つの世を経て神になることと、太極は七つの段階があることを示しています。神の国である日本では、前世、今世、来世についての説明はもはや、必要がないでしょうね。本日は主に太極の七つの段階について出来る限りのことを説明させて頂きます。
道教の太極で言う七つの段階は、門外、入門、階及、当堂、入室、開窍、神化であります。
その意味合いはこうです。
門外、太極拳を練習始めた頃のことです。太極拳を練習していて疲れたり、筋肉痛したりする頃です。
入門、どんなに疲れた時でも太極拳を練習すれば疲れが回復し元気が戻る頃です。
階及、太極の階段を上り始めた頃です。
当堂、その太極拳はもう道場で人前で見せてもよい段階です。
入室、太極拳の弟子になることです。(大昔は干支一巡との説もあるが)
開窍、太極勁を悟った時です。
神化、自分にとってまだかなり先の目標の一つですが、具体的には師馬岳梁先生のような太極勁としか説明ようが
ありません。
まあ、これは中国の唐の時代で道教でかなり位が高い同士である許宣平先生の解釈ですので、今日の世界でどれほど通じるのかは私もあまり自身がありません。但し、太極拳も世のすべての武道や武術と同じく、一生かかるものであることは間違いないです。中国語で言うと「拳不離手、曲不離口」ですね。