新 太極拳よもやま話

太極拳応用術

2014年4月1日

20081229_a82e76fd208dde95581ciAIo8hpheHcR 太極拳は通常、長拳と言う基本拳があり、どの流派も少なくとも七十を超える拳式があります。勿論、数え方にも若干違いがあって、これは中国と言う国の長い歴史の中で太極拳が様々な地域で発展し、様々な用途により変化を遂げ、多くの太極拳先人の多様性によって今日の六大流派が成り立っています。世界中には中国国内とは別にいくつの流派が生まれていますが、本人はそれらの新しい流派が研究不足で把握していないことが事実です。太極分野の人間として今後の研究課題の一つとして勉強させて頂きます。

 太極拳は拳法であることを私達は主張し続けてきました。当然のようにご年配の方々からお子様まで皆様が毎日やっているゆったりとした「太極拳」というものは一応、万が一の時に人と戦うことが出来るものでございます。しかし、皆様が日々お体を動かしている一式一式がこのまま実戦で使えることはなかなか簡単ではないです。私はずっと太極拳が即効性に乏しい拳法であることを申し上げてきました。例えば、空手を学んで三ヶ月でも確実に実戦が出来るようになりますが、太極拳だと個人差が大きいです。太極拳修練者の中で三ヶ月程で自衛出来る者はみの回りにおりましたが、一般的では少なくとも数年がかかりますね。

 太極拳の実用は体の感覚で行われるものであります。「推手」を主張する流派もあれば、「打手」で感覚を磨く流派もあります。勿論、これらのいずれは感覚に基づく内容であり、ただ、太極拳の一式を使って実戦に望むことはなかなか無理ですね。基本拳と推手と気功の練習を重ねていけばそれぞれの感覚が磨かれ、身体反射能力がアップ出来るとはじめて太極拳の中の一式を単独で使えるようになることは、少なくとも陳、楊、当家、武、孫の多くの先生方の中で統一されております。言い換えれば、太極拳のかなり上級レベルになった段階(少なくとも董勁レベル)で太極拳の快架などを実戦で使えることになります。

 いつも申し上げていることですが、太極拳は弱者という設定下の拳法であります。はっきり言って、実戦で使うことになると僅から力との設定もあり簡単に出来るものではありません。感覚の把握、御身が柔らかになった時の相手の僅かな動きの問題への察知、自分自身がより問題の少ない完全に近い体造り、そして、一番大切なことは慌てず欲張らないことになります。勿論、沢山練習すればそれなりに収穫も得るのですが、量よりも質は世のどの家業にも通じますね。

 太極拳は確実に格闘技の一種です。
 
Taiji is a kind of Combat sports.

The quality rather than quantity

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