旧 太極拳よもやま話 未分類

返老還童

2013年8月15日

 中国語の四字熟語です。年寄りから返り子供へ戻ることですが、中国古代の名作である《黃帝內經》ではこの様に言及していました:昔在黃帝、生而神靈、弱而能言、幼而徇齊、長而敦敏、成而登天。これの大体の意味はこうであります。太古の人間が生まれ付き神霊に満ち、弱い者でも語りが堪能で、幼い者でも大人っぽく、大人の皆は機敏で、この世を去った時は天に昇りますよ。なんか宗教の言葉みたいですね。
 実際、返老還童は中国史の中で太古の昔では皆、出来ていたようです。記録によると老子は二百八十何歳も生きていたとか・・・。太極拳開祖は百四十六歳とか・・・。でも、太古の昔で、伏羲や女?黒時代の人間はもっと長生きしてそうです。キリスト教で言っている人間の祖先であるアダムは八百歳を超えていたとの記録迄残されていますが、その信憑性についてはなんとも申し上げられません。
 《黃帝內經》では、返老還童についてこのようにも言っています。
 上古之人?其知道者,法于陰陽,和于術數,食飲有節,起居有常,不妄作勞,故能形與神俱,而盡終其天年,度百歲乃去。
 およそこう言う意味です:太古の人間は道を知り、陰陽術(太極拳の前身である養生術)を身に付き、人との和を算数のように計算し、飲食は摂生していました。日常生活は規則正しく、性の節度を守っていれば肉体と霊魂がいつも友に存在し、天寿を全うし、百を過ぎて去って逝きます。
 ここで、はじめて陰陽と言う言葉が出てきました。現在のところでは私は太極拳で陰陽の研究を続けておりますが、昨今の太極拳では陰陽に対する研究はかなり怠っています。本系五流派の先生に陰陽を修練する方法を伺ったところでは、どちらも「開合」の大切さを第一に以降同音で説明しています。陳正雷先生なんか「陰陽即ち開合」というふうに言い切る程でした。かつて、王宗岳の弟子の蒋髪大師が楊式太極拳に残してくれた《太極法説》の中でも陰陽とは何かをはっきりと説明しています。
 ?飜乾天日火?偕放出发对开臣肉用气身武(立命)方呼上进隅
 阴坤地月水坎卷入蓄待合君骨体理心文(尽性)圆吸下退正
 陰陽を前提に修練することによってはじめて《返老還童》効果があります。
 《黃帝內經》では更にこのように言っていますが:今時之人不然也、以酒為漿、以妄為常、醉以入房、以欲竭其精、以耗散其真、不知持滿,不時御神、務快其心、逆于生樂、起居無節、故半百而衰也。
 まあ、あまり訳しない方がよいかもしれないですね。
 

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