旧 太極拳よもやま話 未分類

流派

2013年6月3日

 流派は、太極拳だけではなく、日本伝統の能や歌舞伎、伝統舞踊にも存在します。他にお花や茶道にも流派らしきものがあって本当に多種多様で賑やかです。およそ、漢文化に関わりを持つ民族は流派というものを大切にする習慣があります。
 中国における太極拳の流派は一般的に認められているのは五つだと言われていました。これは、言う迄もなく陳、楊、武、呉、孫の五つです。最近になって、中国国内では所謂第六の流派を公に認め始めていることが分かりましたが、これは中国文化革命が終了して大分時間が経った今日では、そもそも太極拳は道教からのものであることを認めなければならなくなってきたことに過ぎません。新しく彗星のの如く現れたのは実は一番伝統的で、陳、楊、武、には直接影響していた王宗岳大師のお弟子さん達が残されていた「趙堡太極拳」であります。当時、王宗岳大師の弟子で蒋發という方が道教太極拳理論である「太極法説」を偶然の機会に楊式太極拳に伝授したことを境に、当時、かなり外家拳のような武道になりつつの民間太極拳が再び柔軟な内家拳っぽい拳法へと戻ったのです。と言うことで「趙堡太極拳」はまさに近代民間太極拳の父とも呼ぶべきであり、年代的にも陳式太極拳よりかなり古いはずですが、当時の共産中国に認められなかった理由がどう考えても王宗岳師が直接張三豊師に師事してあった為、道教と切っても切れない縁があったことしかありません。蒋發師の「太極法説」が現在、陳式、楊式、武式(直系趙堡太極拳」の枝分かれ)のどの流派も影響を受けたと申し上げており、割合に歴史が浅い呉式太極拳ですが、3代目弟子呉公藻師が封建社会的仕切ったりを破り、「太極法説」を出版しました。私達呉式の子孫も当然おように「太極法説」を大切にしながら太極拳を修練しております。孫式太極拳の知り合いの方との交流で「太極法説」の話しで交流は出来ませんでしたので、今回はコメントを控えさせて頂きます。今後、孫式の方々との交流の際、是非とも聴いておきたい話しですね。
 写真はそれぞれの流派の現存している代表者です。太極拳本系本元の中では兄弟のようなお付き合いをしていますよ。一般的には神秘的なベルに包まれているようですが、付き合いやすい人ばっかりです。
 但し、この直系の人達に弟子入りすることが至難のわざです。端折っていない長い太極拳基本拳、剣、刀、春秋大刀、棒、槍、推手、散手…、ものが多いですよ。ある程度把握できないと中々弟子入りさせて頂けません。
 本当はこの方々が雲の上の存在とか、高嶺の花のような存在ではなく、私達がそちらの難しい門を潜るのが面倒で敢えて端折ったものに手を出しているのではないでしょうか。
 伝統的文化遺産的なすべてのものを見捨てないで欲しい。

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