一見、全然関係ない話しですが、実は切っても切れないものです。太極拳の武器は現在のところ、剣、刀、春秋大刀(陳式太極拳)、槍(呉式太極拳)などが存在しています。剣は現在、呉式太極拳の3セットがおそらく一番長いのではないでしょうか。(乾坤剣89式、七星剣54式、连环剑75式)太極の武器は一般的な武器と違い、すべて太極的な動きで構成されています。当然のように春秋大刀や槍のような重武器を修練する時は力まずに上手く回すことはあまり簡単ではございません。勿論、結果的に体の色々な部分が柔らかくなっていなければすべての動きが滞っているように見えるし、長い間の修練によって体も自然に柔らかくなり、重武器特有の迫力も並みではないです。
そして、もう一つの結果も付き物ですよ。これは推手との関連性です。重武器を柔らかく回せる人は一般的に体が非常に柔らかくて、関節が完璧に人に決められても伸びやかな筋で関節技を交わすことが可能です。(勿論、熟練した太極勁も必要ですが)
武器を修練する方(特に重武器)は一般の太極拳修練者より早く太極拳の「筋」の段階を抜け出すことが出来るはずですが、コツとして言えるのは、武器の重さを利用し、その反動を利用して体の筋や他に閉じている部分を伸ばし広げることです。
重武器に関しては残念ながら陳式太極拳の春秋大刀はまったくの門外漢ですが、コメント出来るのは呉式太極拳の槍のみになります。一般的に太極十三槍は3キロ位の槍先が妥当で全長は3m位が良いとされていますが、日本では中々調達出来ないことが悔しいです。
陳式太極拳の春秋大刀もかなり魅力的ですが、私の呉式修練に余裕が出来て、陳式太極拳の方々とのご縁があれば、浮気したいですね。
武器と太極推手の関係
2013年6月1日