旧 太極拳よもやま話 未分類

心構え

2013年11月8日

何事にも成し遂げる心構えというものがあり、武道に関しても同じです。武道家の皆は実に遊びの時間を犠牲して、沢山の時間を使って練習しますね。そもそも、武道の流派レベルや武道としての実力、または健康的価値しかないか否かはさって於いて、中国人も日本人も実に満身創痍になっても自分が信じている武道を貫き命懸けで修練していますね。これはこれでプロとしての心構えの現れであり、回りの人間はいかなる社会的身分に於いても批判することは許されていません。
 そもそも、武道家になると決めた以上は武道というものをその人間の行き方として生涯を通して守っていくべきですね。勿論、人生は限られておりますが、どの武道にしてもそれぞれの老化との戦いであり、20年後30年後の自分を想像しながら日々の練習をこなしていくことは極普通のことです。
 そして、自分の分野に戻りますが、太極拳は10代からやってきておりますが、自分は推手を学び始めた15歳の時、自分もその日の朝に師馬岳梁より本日から推手の勉強をしようと突然に言われてしまいました。そして、勿論、一人で四正推手の単練からはじまり、まる一週間ですが一人で「一二三四」と繰り返ししながら毎日のように練習していましたね。勿論、その時も日々の太極拳基本拳も同時に修練していました。次は皆様がご存知の五つの単推手でしたね。単推手も師馬岳梁が自ら練習相手でした。最初にこのような訓話がありましたね。「90歳になった貴方を想像してください。その時貴方が今の力の何分の一が残されているのだろうか?そして、90歳になっても今とあまり変わらない力が保たれることには日々、何をすればよいのでしょうか?」次に具体的に推手の練習に入ったら師は僅かな力で年をとっても巨大な力を持つ若い方の攻撃をかわしていくことを重点的に教えてくれましたね。自分は時々、布団に潜ってから色々と考えてみて年取った時にはどれほどの太極勁が身に付いているのかを心配になったりして、急に起床して夜中の太極拳練習をする時も度々ありましたね、これは偉そうに武道家としての心構えを自慢するよりも実は自分の老化に対する不安がこのような不可解な行動へとさせられましたね。
 でも、心構えにしろ不安にしろ、いき甲斐としての武道に関しては量より質だと思います。人間は体一つで複数の学習を同時にすることは武道の世界ではまったく不可能とは申し上げませんが、一つの武道より極める可能性は下がってしまいますね。極めたければ一つの武道に集中すべきですよ。特に太極拳のような即効性が低い武道でしょう。もともと、極めるには沢山の時間が必要なのに色々な流派の太極拳を同時修練出来るわけがありません。
 だが、近代社会ではどのようなことも趣味として預かられてしまうことが多いですね。武道もそうです。これは特に非議出来ることでもありませんね。趣味としての武道は当然のように色々な流派や功夫に手を出し、出来る限りの拳法や流派を覚えることは近代人の誇りでもあります。このようなやり方をお勧めはしませんが、せっかくの近代社会で、しかも自由国家である日本ですので、沢山の武道を大いに楽しんで頂ければと思います。勿論、その需要に応える先生もいますね。商売上では沢山の武道が同時に教えられることは成功の秘訣でもなりますね。毎日のように違う武道教室が教えられることも実に羨ましい限りのことです。もっと若い頃にこれを気づいていれば、そして、二人の太極拳大師に出会っていなければ、今日の私も複数の武道が教えられるようになっていることに違いがありません。自分はもともと、浮気的な性格でございますからね。
 でも、考えてみると今の自分の教室ですが、極めたい方が結構、集まっていますね。極めと複数同時修練は飽くまでも考え方の違いであり、十人十色的に考えるとどちらも社会的に求められているような気がします。

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