この頃は多くの方に初心に帰ることをお勧めしています。これは色々なご質問や反対意見のお陰です。私も自分が修練してきた太極拳というものをもう一度見直ししております。「四方山」でこれ程大きな反響をもたらしてくれたことは素直に嬉しいです。皆様の励ましやご鞭撻は常に私を駆り立てます。
思い起こすと30年程前に師馬岳梁の自宅での出来事でしたが、当時は中国改革開放がはじまり、師の家には常に色々あ目的を抱えている求道者が現われていました。私はいつものように朝の9時頃に師の家に到着、師はいつものように間も無く一階の練習室に現われました。馬はいつも私と単推手から練習して少しずつ進んでいくようにしていましたが、とある日、ドイツの青年3人が現われ馬が単推手をやっているのを見てかなりびっくりされたようでした。すぐさまに二つの質問が出たわけです:大先生もこのような初心者の練習をされるのでしょうか?大先生は自ら初心者の指導をなさるのでしょうか?
馬は笑顔で私を紹介して、彼ら3人と推手するように求めました。私はごく普通にドイツの青年を手を交えたのでしたが、当時は自分としては二番目の質問を我が身でお答えしたつもりでしたが、30年後の今になって当時の師馬岳梁は一番目の質問も賢く間接的に答えたような気が致します。
どんな武道でも高いレベル程の者ほど、基本を大切にします。
基本的な初歩的なことがもしも的確に行われていなければ、その土台の上に積み重ねていくものはすべて歪みます。
皆様、どうか、この基礎に対して厳しい沈剛をお赦しくださいね。
常に初心に帰る
2013年5月19日