少々、唐突な話題ですね。今の世の中では、貴方、推手出来る?出来ない?で終わってしまいます。強い人間で触っただけで相手を飛ばしたとしても嘘つきだと言われます。さすが、日本人が信心深いですが、現在、日本人で一番推手が強いとされている方もほぼ、触っただけでお弟子さんを飛ばしていますが、多くの太極拳修練者が信じていますね。(2ちゃんねるの一般人は誰も信じていませんが)
ここで、私なりに推手の段階をいくつかを考えてみたいとおもいますが、なにしろ推手の奥深さは一生かけて探求しても解明出来ないものが多く、私の見解で間違いでも生じた場合は是非、各流派のプロの方々にお叱りの言葉を頂きたく存じます。
初心者の推手が大体、手や体が硬く押されることを恐れている様子です。そして、恐れては余計固くなり、推手熟練者を相手にする時は大体、自ら重心を失ってしまいます。相手の問いかけに答えられなく、力で抵抗する「内功」も備わっていないです。この段階では四正推手や基本拳の時に「開合」をきちんと鍛え、力を抜いてなるべく相手の動きについて行くことをお勧めします。そして、無理して相手に抵抗することを避け、相手を交わすことを心がけましょう。
初心者から中級者迄は割と時間かからないですが、速い人なんか半年で成し遂げてしまいます。中級段階では相手の動きの不均等や滞り、関節や骨盤の不合理な動きが感じるようになり、それを追求することが出来るようになりますが、力で解決するわけですので、いつも相手のぶつかったままで、いつも激しい動きで推手します。この段階がかなり長いものでございます。しかも、大変申し上げにくいですが、殆どの太極拳修練者(9割以上)はこの段階止まりです。推手上級者はほんのひと握りであることは誰も認めているはずです。
上級者になると、力で問題解決としません。すべては太極拳用語の「太極勁」というもので推手を行います。しかも、上級者の中でもかなり沢山のレベルがあります。紙一枚実力上の者と推手すると大体、かなり狼狽な姿で飛ばされます!上級者の中で割と低いレベルの方はいつも軽やかな手付き(特に呉式太極拳のような流派だと手法が多いので派手な推手になる)で瞬時に相手をいくつの手法で同時に責め立てますが、相手はわからないうちに軽く飛ばされていました…。もしも、相手が無理をし力で抵抗しようとなると、上級者も「発勁」を用いて問題を可決しなければならなくなります。そういう時は怪我しやすいので気を付けましょう。
上級者の中級レベルのなると、ほぼ、皮膚感覚で相手の問題を把握出来ます。(聴勁)このレベルになると「座胯」もほぼ、完璧になり、いつも静かな体勢で相手の攻めを軽く交わしていきます。この段階になるとあまり積極的に人を責めなくなります。
最上級の推手はこのようなものだと思っております。軽すぎて「太極勁」の出処がわからないし、こちらが何かを企てて相手を試そうと思った時の直前にばれてしまい、こちらが動いた瞬間に重心が失ってしまいます。結果、十数メーター飛ばされますが、何故はいつも綺麗に着地していましたね。でも、時々、こちらが外家拳のような硬い動きで相手に抵抗しようとしますが、いつも怪我しています。(肋骨の骨折など)最上級の者は色々な手法で速い攻めはしません。ただ、いつ攻めたのか分からないから防衛もなかなか出来ないです。
一生かけても最高級段階へ上り詰めることは出来るかどうかは疑問ですが、頑張っていきたいです。
太極推手のいくつの段階?
2013年3月23日