旧 太極拳よもやま話 未分類

冬練三九、夏練三伏

2013年7月9日

 これは古来、中国人武道家達の言い回しです。中国古代暦では三九と三伏は一年中一番寒い時と暑い時を現す季節です。現在もおそらく中国の農暦では同じように表示していますが、今年の日本は通常よりも2週間早く梅雨明けし猛暑日がかなり増えるのではないかと皆様も心配していると思いますが。武道を練習している方はこれからが大変ですね。でも、農家の方々に聴くと熱くなければお米が不味くなるとか…、冷夏の年の冬はタイ米しか食べられなくなるとか…。哲学的に言えば世の中のすべての出来事は一長一短の連続でありますね。
 本題に戻りますが、つい先ほど近くの市営ちろりん村というところで太極拳慢架と快架を1時間30分位かけて練習して来ました。勿論、夕方4時頃のことでしたが、静かに落ち着いてゆっくり太極拳を練習していて、僅かに風もかんじていたのでかなり気持ちが良かったのです。でも、考えてみるとこれが例えばお昼時になると熱中症になる恐れがあるので自分の教学に関しては公民館を利用しています。現在はまだ一番暑い時期ではないし、わたくしもそんなに体質が強いとは限らないので猛暑日は安全策が第一ですね。(私も中国四川の猛暑で倒れたことがある)
 でも、時代を遡って張三豊師の宋や元になると世界中どこを探してもエアコンは無かったのですが、当時の道士の皆様は十三勢拳(太極拳)で、少林寺の僧侶の皆様は太極拳よりももっと激しい拳法を修練していたに違いがありません。しかも、その当時は世界中に渡って戦争が起きていたはずですし、軍人の皆さんは重い武器をてに持って、重い鎧を身に纏って戦っていましたね。当時、全世界の気温は今より高いかどうかは天気予報士ではない為、一途になんとも言えませんが、猛暑日は当然のようにあったでしょうし、当時の人間が特別になにかの暑さから守る特別な機能があったとも考えにくいです。ということになると唯一考えられるのは古代人の皆さんの身体機能が良かったのでしょうね。近代文明はまず扇風機をもたらして、次にエアコンで夏の試練をなるべく避けるようになりました。(只今、私もエアコンをつけている…)それに食文化の近代化で様な成人病も勃発してきたし、近代化ということも人類の長い歴史の中に於いて必ずしもプラス的なことばっかりとは言えないでしょう。
 これから猛暑日の時に野外で武道を練習するとは申し上げておりません。(私も暑さに弱いです)我々はもう少し自然を知ることの大切さを皆様にお願いした次第でございます。
 自然と上手く付き合いましょう。

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