人間が地球を支配してからはもう数億年になったとの学説があり、地球上では人間と格闘で勝負出来る動物が沢山ありますが、頭脳的に人間と知恵比べ出来るものはいないはずです。人間が地球上で最も脳が発達している動物として君臨してからは人間の身体機能の全体が下がってきました。当然、体を動かしている専門の人間は常に人体の限界に挑戦し続け、様々な五輪記録や世界最高得点が生まれ、ギネス記録の中でも人体にまつわる記録は次々と塗り替えられてきましたが、人間の総合的身体能力は国連医療機関の調べによれば下がっている傾向は否定できません。原因は様々で一つの決定的な要素に辿り着くことは難しいです。実際の生活を考えてみると私なら太極拳を専門として毎日のように練習を続けていますし、車の運転も出来ないですので少々距離がある場所へ行く時は自転車を使っています。勿論、歩行も頑張ってやっていますね。私の研究会の学生の皆様も体を動かして頑張っていますね。出勤する前に太極拳の練習をするとか、忙しいスケジュールの合間を縫って太極拳練習を行うとか…、その恩恵として腰痛が治ったり、他の持病や慢性病が緩和されたりしてきました。でも、これはたったの一部分の人間に過ぎませんね。多くの方はあまり体を動かすという意識が薄く、酔っ払って午前様になってご帰宅して間もなく満員電車に乗車し会社に向かっては一日の戦いが始まります。休日は謂わばリラックスと言う行動ですが、お車で郊外が出かけては楽しい一日を過ごされるのですが、体を動かして身体能力をアップ出来るとも限りません。勿論、スポーツクラブ等で体を鍛える方も多いですが、人間は車や他の交通手段がない時代と比べれば、全体的な身体能力が上がるとは考え難いでしょう。
一方、人間の脳が高度に発達したと、一般的に言われていますが、先端医学の専門家は必ずそうでもないとの説も浮上しています。「猿の惑星」程の異変はないでしょうがこの傾向は油断出来ないところであります。米国は実際に人間が作ったロボットがいつか人間に反抗することで色々と特別なシステムを備えてきているようですね。私の幼少期にもパソコンがあったが三階建てビルの中に部品が収まりきれない程膨大な物でしたが、おそらく、私がたった今「四方山」を作成しているノートブックの方がもっと性能がいいでしょうね。三階建てと小さなノートブック、人間はたったの四十年近くの努力で成し遂げました。パソコンは実に便利な道具です。私も今日ではパソコンなしでは生活が出来ないことになりましたね。少なくとも四方山の更新をしないと多くの方々が私の安否を気遣うのでしょうね。パソコン同士でのskypeは幼少期の未来科学雑誌で読んだことがあり、当時の言い方では200年から300年の間には出来そうとの見解でしたね。私は母にあと300年を生きてみたいとおねだりしたことも記憶に残っております(笑)。それも30年近くで実現しました…。本当に便利な世の中になったものですね。
でも、この便利さは世界を万進させたとは限りません。便利で安く仕上げることは非議出来ませんが、パソコンによって多くの学問や職業、またはテクニックが失いつつにあることも悲しいですね。銀塩フイルムはいずれ無くなることを予想している専門家が多くいます。昔の写真専門学校で死ぬほど鍛えられる写真術ですが、現在ではまったく違う分野となり、パソコンによるデジタル修正術がメインとする学問になりつつありますね。私は今でも銀塩写真の方が美しいのだと思っているが便利さの為に自分もデジカメを使っております。パソコンによっていつか本の出版もデジタルブックに変換していくことを予測している専門家もいますね。タブレット端末に指をスライドだけで本が読める世界ですが、一ページを捲ると言うやや複雑な動作も今後は無くなるのでしょうか?学生さんがすべての教科書をタブレットに納め、授業の記録もタブレットで済むのならば手ぶらで登校し荷物は無くなりますね。鉛筆もボールペンも無くなるのでしょうかね。もしかして書道と言う分野もいつかはなくなるのでしょうか。大学入学祝いで万年筆を貰った友人のお子さんが面倒臭いとのことで私に貴重なお祝いをくれました。「沈さんなら使うでしょう、漢字の国だから…」と言っていましたね…。
世には面倒臭いことはいつれ潰されるという運命でありましょうか、私達がやっている太極拳流派もそうなるのでしょうね。もっと簡単な太極拳が沢山ありますからね。八式、十六式…。
人間(第十二章)
2014年1月23日