なんという憂愁漂う言葉でしょうね。師になって一夜が開け、上海という故郷の最終日の昨日(毎回同じです)は私はいつものように一人で訳が分からない寂しさに陥ってしまいました。思い起こすと自分が二十歳位迄、一年間での最も楽しい時間は故郷である上海で過ごした時間に成りますね。でも、いつも短い時間でしか上海にいさせて頂けないことは、もしかして私という人間の定めとも言うべきものではないかと最近、自分の過去を振り返す度にこのように思うようになりました。これでは「四方山」で自分の弱さを赤裸々に露呈してしまう恐れのことも考えたのですが、有りのままという当時、「四方山」お立ち上げた際に自分の一存で決めた有りのままのブログを書こうとの初心には反していないので、自分という人間の弱さもありのままに通しておきたいです。
人間である以上、誰でも弱さを持っているはずです。太極拳というものはまさしくこの弱さを無理なく少しずつ無くして健康体を得、ついには弱さで強い者に立ち向かう秘蹟的な文化財でございます。ということで太極拳の難しさは恐らく今日の私が随分、悩んだ末自分の弱さを公けの場で認めることでありましょう。
近代では太極拳の難易について様々な説があります。太極拳は非常に簡単なものだとおっしゃっている方が多いが、私も太極拳が難しいとは申しません。でも、簡単でもないですね。以下の二点を理解出来れば、太極拳はかなり簡単になります。
一、太極拳は継続するものです。(毎日)
一、太極拳修練者は自分の弱さを認めなければなりません。(例えどんな偉い大師であっても)
皆さん、いかがでしょうか。
本日の写真ですが、上海市復興中路と茂名中路辺りの所謂「老房子」であり、建築自体がかなりよろしいので現在は市の文化財になっております。文化革命の時は壁一面に「大字報」で埋め尽くされていました・・・・・。
人は誰でも故郷があります。
2013年10月22日