昨今、日本社会では中華民族に対するイメージはかなり変化してきたと思います。あんなに暴徒化したデモ、必要以上に3つの島に対する強硬な態度、中国のテレビ番組では毎日のように第二次世界大戦で日本軍と戦うドラマを放送しています。でも、中国のマスコミは日中友好以降日本政府及び日本の大手企業が中国に行った巨額の支援や無利息借款については全然、げんきゅうしていません。中国という国は昔から横柄な人が多いことで有名です。我が家も文化革命の当時に紅衛兵が押し込み、数多くの宝石や骨董品が奪われてしまいました。
共産党は文化に対しても数多くの改革を行われてきました。勿論、言論の自由や宗教の自由もないことは日本を含む世界の皆様に知られています。現在も共産党に頭を下がる僧侶や神父、牧師は国の援助を受けており、そうでない宗教関係者は取締りの対象になります。
太極拳の世界も同じです。1950年代に共産党が伝統太極拳は保守的かつ高額(必ずしもそうではない)という理由で規定太極拳や競技太極拳を制定に当たり、各流派の有志を集め、伝統太極拳を短縮することで出来上がったものでございます。短縮と言っても多くの場合は協力者である「有志」の皆様が覚えている一部分の太極拳を寄せ集めて、所謂「規定太極拳」を作りました。本音を申し上げますと、その当時は太極拳を含む多くの武道家が共産党に頭を下げないし、共産党に面子をも上げませんでしたので、当然のように批判や取締りの対象になってしまいます。1972年日中友好以降の太極拳や他分野の交流は国が指定した範囲での交流に限ります。という訳で日本では規定太極拳が主流になることは当たり前のことになりますね。
日本国ほど伝統文化を大切に守る国はないですね!本当に羨ましい限りです。日本には規定能楽や二十四式歌舞伎はありません!もしもあったら本当に笑いものにされてしまいますよ。
呉式太極拳研究会師範 沈 剛
中国人の話
2013年1月27日